柿あん~kakian 愛知・豊橋の次郎柿で6次産業化 

豊橋特産の次郎柿を使ったお菓子 ~柿あん~

豊橋は柿が有名なんですよ。特に次郎柿ですが、豊橋市の北部、石巻地区は秋ともなれば景色がオレンジ色になるくらいです。

県道81号線(豊橋・新城鳳来線)は通称「柿の木街道」と呼ばれています。

豊橋の石巻地区で柿の生産を行っているのが弊社のお客様で原田農園の原田さんです。出荷用のダンボールケースを納めさせていただいているご縁です。

そんな原田さんから連絡をいただきました。

現在、柿を使ったお菓子を開発していて販売のときに使う化粧箱が欲しいとのことでした。

「○月○日、関係者集めての会合があるので8時に来てね!」

「ずいぶん早い時間の会合ですね・・・」

「朝じゃなくて、夜だよ~」

「ずいぶん遅い時間の会合ですね~」・・・・

お菓子?はこ?ちょっとピンと来なかったものの会議への出席要請だったので指定された時間に伺いました。

最初のパッケージ会議

原田さんのお宅に伺うと、通されたのは離れの建物。

建物の中は改装されていてキッチン、いや厨房のような・・・・工場のような・・・・

「何ですか?ここ?」

「ここが石巻柿工房です。まだこれからいろんな設備が入るのでがらんとしてますけど・・・・・」

初めてお会いする方々と名刺交換をさせていただくと、6次産業プランナーさんが2名、、クリエイターさんが1名でした。

やっと本題の説明をしていただきました。

原田さんは原田農園と他の生産者さんたちと4軒で新たに会社を設立し「(株)石巻柿工房」の社長さんなられたこと

豊橋産の次郎柿の規格外品を使った新商品の開発を行っていること

愛知県や豊橋市からそれぞれのプロフェッショナルの方々が派遣されて来ていること

製品の試作段階から商品化へと進めるため、パッケージが必要なこと 等々・・・・

だんだんと話が理解できてきました。

最初にプランナーの伊豆原さんからどのように販売していくべきかの話があり、他の事例などを説明していました。

観光地で有名な○○○の□□□というお菓子は・・・・・・

また△△△は・・・・・なので、このぐらいの大きさで、こういうイメージで、バリエーションはこうで・・・などの説明がありました。

つぎに、もう一方のプランナーの山村さんからコスト面から個包装一個当たりのコストの算出の話があり、販売の路線をどういった方向で行くのが良いのかという事例の説明がありました。戦略的に高級嗜好の商品作りか、庶民的な手ごろ感で売るか・・・などなど。

お土産ならこのくらい、贈答ならこのぐらい・・・というような売価の話題がありました。

そこで、会合初参加の私、こんな質問しました。

「すみません、柿庵を見たことがないのですが、どんなお菓子でしょうか?」

するとクリエイターの松見さんも見たことがない・・・と、すると原田さんがサンプル品を食べさせてくれました。

「おおっ!これがっ!・・・・・」

ということで商品がこれ ↓↓↓

(私が商品を撮影させていただいたものです)

食レポは苦手なので、正しく伝わるか不安ですがこんな感じでした。

見た目はちょっと水分の抜けた感じの柿です。が、けしてカリカリではありません。しっとりしてます。

一瞬干し柿?と思いますが、干し柿のように甘ったるくないです。

食感はサクッとしていてあの秋の味覚「柿」といった感じです。

セミドライという製法なので水分を減らして食感はそのままを目指したそうで、濃厚な柿といった感じです。

(私の食レポ大丈夫かな・・・・・)

クリエイターの松見さんは「おいしい、おいしいと言ってパクパクいってました・・・・」

女性はこういうの好きかもしれませんね。お芋系に通じるような素材本来のさわやかな甘さがあります。

食べ方はというと、基本はそのまま食べます。

保存時は冷凍になっているとのことで、製造時にセミドライで水分を減らしたあと急速冷凍です。冷凍したものを自然解凍をして食べるそうです。

 

次に、箱、包装についての話題になりました。

私なりに、販売方法、陳列方法などの条件から見えてくる箱の構造や材質について事例を紹介しました。

高級和菓子などの包装形態はやはり化粧貼箱の需要が多いです。印刷紙器とは格段の差があります。

反面デメリットもあり、紙製の箱は常温保存が基本であり、近年はお菓子が個々にプラスチック素材の容器や袋に入れることが多くなり、箱ごと冷凍する場合にはそれなりの対策が必要であることを説明をしました。

今回の箱とはちょっと違いますが一般的なダンボールでの事故事例です。

冷凍庫に箱のまま冷凍した場合、これ自体は問題はないのですが、常温に戻る際に空気中の水分を呼んでしまいます。すると、紙の表面で結露を起こし、それを紙が吸ってしまうという現象が起きます。

するとどうなるか、水分を吸った紙はやわらかくなります。紙の繊維結束が弱くなるからで、ひどくなると箱が弱くなるのです。

対策として、例えば冷凍食品や冷蔵保管の食品を入れるダンボール箱の場合は撥水加工という結露した水分をはじくような薬品が塗られており、ちょっとした水しぶきなどでもはじきます。

大きな冷凍倉庫ではパレット積みにして保管→自然解凍なので、解凍途中でもっとも荷重のかかる一番下の箱がつぶれてしまい、荷崩れするということがおきます。商品の破損もおきます、万が一人が下敷きになったりすると大きな事故になるかもしれません。

 

今回の化粧箱では、このような大きな荷重がかかるものではありませんので、事故の心配はないのですが高級志向の箱の場合ですと箱も商品を演出すると言う意味で製品の一部になっており、これが破損すると商品価値も台無しになってしまうのです。

さらに化粧箱において結露によって起こりそうな事故事例を説明させていただきました。

箱の破損とまではいかなくても、ボール紙が水分を吸って柔らかくなったりすることで変形することがあります。水分を吸った紙は伸縮しカールをしたり紙の表面に斑点模様が浮き出たり、剥離するなどの事象としての問題点と対策方法を説明しました。

そうこうしているうちになんと12時になりました。皆さん遠くから来られているそうで、自動車での帰路が一時間もかかってしまうということで初回の打ち合わせはお開きとなりました。

次の会合ではパッケージの形状、材質の選定を行うということに決まったので見本、サンプルがある弊社に来ていただくことにしました。

2回目ののパッケージ会議

2回目の打ち合わせでは

前回の打ち合わせを元に化粧箱の提案をさせていただきました。

販売用の化粧箱は売価からみて5~6枚入の小サイズとその倍の大の2種類の化粧箱を用意する。

高級感がある素材を使用し、購入のターゲット層に強くアピールする。

という方向性で決まったのですが、当面手探りでの販売となるためあまり在庫を持たない方向で・・・

とうことになりました。

100個単位で製箱して納めることができます

→ 在庫の省スペース◎

箱が劣化しない、紙はやはり「色あせ」がおきます

→ 少量で生産 箱が新鮮◎

結露対策

→ ボール紙の素材が厚い為ずぶぬれにならない限りつぶれない ◎

仕切りを入れてパッケージに触れないようにする

→ 結露してもパッケージまで水分が浸透する時間を長くする ◎

「化粧貼箱」の提案となりました。

下箱の深さのみを2種類にして、ふた、仕切りを兼用にすることによりパーツの点数を減らし在庫を作らないような設計にしました。

小と大もどちらの方が売れ行きが良いのか判らない為、仕切りの折り方で2種類を兼用できるような設計にしました。

売れ筋の傾向が出てからパッケージを再設計すれば良いのです。

そして、あとはこの箱に貼る化粧紙を決めていただくデザインをプロの皆様にお願いするばかりです。

実際の紙素材のサンプルを確認しながら

松見さん「サンプル帳、好きなだけ見て下さい!どの素材でも使用できますよ。あとはお施主さんとコストとの相談ですから・・・・」

弊社ではいろいろなメーカーのサンプル帳を見て頂くことができます。実際の質感であったり、過去に加工実績のある紙であれば加工適正を説明したりできます。

一般流通している紙ならほぼ揃っています。

ということで、お施主の原田さんも入っての皆さんに選んでいただくことに・・・・。

「あーこの紙かわいいじゃない~」

「こっちの模様かわいい~」

「やだ、この子かわいいじゃん~」

と言う具合に、なんだかプチ女子会が始まりました。

それでもやはりプロのクリエーターさん。コンセプトに基づいての色の選出が早い!

そんなこんなで決まったカラーリングとロゴマークがこちら

基本色は藍色(ネイビー)にシルバーの箔押し。

ラベル類やのし帯、しおりなども統一の色使いでとても上品にまとまっています。

半透明の紙を1枚入れることによってさらに上品さを演出しています

(グラシン紙)

いよいよパッケージも出来上がって、原田さんも販路拡大に大忙しです。

さまざまな商談会に出展したり、地域特産品の展示会に参加したりとすごくがんばっていました。

原田さんもよく言われるのですが、ここ豊橋では柿は買うものじゃなくてもらうもの・・・・という風潮があります。

写真はみかんと柿・・・秋の味覚です

 

生産地ならではの事情ですが、これらの果物はキズが大敵。初秋の台風シーズンに直撃されると実がこすれてキズができてしまいます。

すると、まったく商品価値がなくなってしまう・・・・廃棄ももったいないので・・・・生産者さんがなくなく知人に配るわけですね。

これが「豊橋では柿はもらうもの」という風潮を生み出している理由です。味は全く変わらないのに。

じつに生産者泣かせです。

原田さんは「柿はもらうものじゃなくて買うものにしないと・・・」と言います。生産者さんなら当然の気持ちですよね。

そんな思いから加工品である柿庵も生まれたんでしょう・・・・

 

 

せっかくなので写真撮りましょう!

せっかくなので製品写真を撮らせていただきました。

原田家のお茶道具と毛せんを出してきて自前でセットを作ります。

春のお茶会のイメージでの撮影です。

お茶会のお茶うけに柿庵っていいかもしれませんよ~

手タレント=原田さん(笑)

石巻柿工房さんの前には広い柿畑と山に近く日本の原風景のようなのどかな景色が広がります。

ここでおいしい柿が育つのですね。

 

農林水産大臣賞おめでとうございます!

それからしばらくして原田さんからうれしいお知らせをいただきました。

なんと、「柿あん」が農林水産大臣賞を受賞したそうです。地元の新聞にも大きく取り上げられていました。

本当におめでとうございます!

今回も素敵なご縁で箱を作らせていただきました。

(2016年4月)

 

お客様紹介

株式会社 石巻柿工房

代表者 原田愛子

所在地 愛知県豊橋市石巻町字上屋敷11-1

次郎柿のブランド化に向け何ができるのか、4軒の柿の生産者が集まって次郎柿の未来を開拓すべく立ち上げた会社。規格外品の柿の利用方法、柿農家の収益向上を検討した結果、内閣府の三遠南信地域社会雇用創造事業の支援対象者に選ばれ、様々な講座を受け起業。豊橋次郎柿の新たな一歩を歩みだしています。

柿あんに関するお問い合わせは

0532-88-1740

↓ ↓ ↓ ホームページ ↓ ↓ ↓ ↓

次郎柿の原田農園

 

 

 

 

 

 

 

 

6次産業化プランナー

 

 

山村友宏

6次産業化プランナー

野菜ソムリエ

(株)サイエンスクリエイト食農産業コーディネーター

 

伊豆原理恵

オフィス・イズハラ代表

6次産業化プランナー

 

 

 

 

クリエーター

Art Director    マツミエリコ

www.Peony works.com